導入事例紹介
日本品質のWMSで導入直後から安定運用! AEON MALL (CAMBODIA) LOGI PLUS CO.,LTD.
AEON MALL (CAMBODIA) LOGI PLUS
シアヌークビル FTZ Logistics Center
導入サービス
会社概要
社名 | AEON MALL (CAMBODIA) LOGI PLUS CO ., LTD |
---|---|
本社所在地 | Village 3, Sangkat No.3, Preah Sihanouk City, Preah Sihanouk Province, Cambodia |
設立年 | 2022年2月 |
従業員数 | 30名(2023年7月1日時点) |
事業内容 | 1.保税物流センターの運営・物流付帯サービス (通関・配送等)の提供 2.ECオンラインショッピングプラットフォームの 運営・その他付帯サービスの提供 |
主要取扱製品 |
【概要】
イオンモールカンボジアロジプラス様は、2022 年 2 月にイオンモールカンボジアの 100% 子会社として設立されました。カンボジア王国初の保税非居住者倉庫として、シアヌークピル港に隣接した立地に倉庫を構え、保税物流センターの運営と EC オンラインプラットフォームの運営を行っています。
この物流センターは、カンボジア王国シアヌークビル港フリーポート構想の実現に向けたプロジェクトの一環として設立されました。物流センターの新設にあたり、倉庫管理システム(WMS)の導入を検討され、シーネットの多言語版 WMS『ci.Himalayas/GLOBAL』をご採用いただきました。
導入後は、安定した運用を実現しているとのご感想をいただき、WMS 導入にまつわるお話をお伺いしました。
また、今後海外進出を検討されている皆様に向けて、具体的な進出のメリットや特徴についてもお話しいただきましたので、その内容を詳しくご紹介いたします。
導入の経緯
センターの立ち上げにより、現地のスタッフが利用しやすく、汎用性の高いWMSの導入が不可欠だった
Q:WMS 導入のきっかけを教えてください。
導入のきっかけは、プロジェクト参画による保税非居住者物流センターの立ち上げでした。
このプロジェクトは、カンボジア王国のフリーポート化構想を推進し、国の経済成長に大いなる一歩を踏み出すために進められています。
新設された物流センターでは、保税下での在庫管理と円滑な入出荷運用を実現するために、現地のスタッフが利用しやすく、汎用性の高い倉庫管理システムの導入が不可欠でした。
そこでいくつかの企業さまにお話をきいて、最終的にシーネットのWMSを選定しました。
カンボジア王国が、フリーポート化実現に向けたパイロット企業を募る中で、イオンモールはすでに商業ディベロッパーとしてカンボジアで成功していることから、カンボジアに新たな価値を提供するフェアなルールメイカーとして、物流業界未進出ながら本プロジェクトに参画させていただくことになりました。カンボジア政府・関係省庁から大きな期待を寄せられていると思いますので、国を豊かにしていくようなビジネスを目指していきたいと考えています。
シーネットを選んだ理由
日系の安心感とASEANでの実績が決め手!提案幅や開発柔軟性に期待!
Q:シーネットの WMS を選んだ理由を教えてください。
①日系企業の安心感
まず、カンボジアにおいてWMSを提供する企業はなかったため、日系ベンダーと海外系ベンダーに声をかけました。
その中で、日系であることは非常に重要なポイントとなりました。
シーネットのWMSは、日本国内でも高い評価を受けているパッケージを海外バージョンにしたものであり、その操作性には定評があります。また日本語でのコミュニケーションが円滑に行えるという利点もあり、要件定義からの共同作業をスムーズに進めることができました。
WMS導入においては、第二言語で難解な要件定義などの議論を行うことは困難を伴うため、開発者の方々と日本語でのコミュニケーションが取れたことは大きな利点であると感じています。
②ASEANでの実績
シーネットはASEANエリアで高い実績を持つベンダーで、その信頼性が大変魅力的でした。
カンボジアでの導入は初めてとのことですが、タイをはじめとする他のASEAN国での経験を通じた、ローカルビジネスにおける設計思想も活かすことができると期待しました。この地域での豊富な実績は、シーネットを選定する際の重要な判断材料となりました。
③汎用性の高さ
発展途上のカンボジアでは、将来的なお客さまの需要や業務状況を正確に予測することは難しい状況でした。
そのため、将来の変化にも適応できる汎用性の高いWMSを選ぶことが重要であると考えました。
シーネットのWMSは特定の業務やサービスにとらわれることなく、BtoBおよびBtoCの双方に対応可能であり、将来の拡張や変更にも柔軟に対応することができます。
このようなWMSを選定したことにより、近い将来予測される多様な業務状況にも、迅速かつ効果的に対応できるだろうと期待しています。
Q: 他のベンダーと比較はしましたか?
はい、実際に6社の候補を比較しました。その中で4社は日系の企業、2社はタイ系の企業でしたが、シーネットの提案幅や開発柔軟性などが他社に比べて優れていると感じました。
また、わかりやすいユーザーインターフェース(UI)も魅力的でした。過剰な機能を持つシステムはUIが複雑で使いづらいことがあるため、シンプルな形式でありながら初めて利用する方でも使いやすいものがよいと考えていました。
実際、現地スタッフもシーネットのci.Himalayas/GLOBALをすんなり受け入れて使いこなしています。
導入にまつわる苦労話
想定の範疇を考慮しながら進めた要件定義
Q: 導入時に苦労した点はありますか?
要件定義をわずか3日で詰めた経験は、非常に印象深いものでした。
要件定義の段階では、「荷主の顔が見えていない」状態で、汎用的な機能を前提に進めることが求められました。この過程で、想定の範疇を考慮しながら進める難しさを痛感しました。
荷主があらかじめ決まっている場合は、それに基づいてシステムを構築することは比較的スムーズですが、「もしこういう状況が起こったら?」「こういうケースを想定しておくべきでは?」といったシナリオを検討し、3日間で議論をまとめることは大変でした。
シーネットとのミーティングでは、毎回、残っている課題とクリアした課題を共有し確認することで、漏れがなく細部まで検討を重ねることができました。
今、安定した運用ができているのは、このフェーズがあったからと思っています。やってみて思ったのは、1から現地の声を聞きながら進める方法よりも、走りながら修正していく方がスムーズだということです。
同時に、シーネットは初めてのカンボジア導入という状況でありながら、驚くほどスムーズに進行していただけたと感じています。
シーネットさん曰く、「カンボジアは時差もなく近距離であり、英語も通じるため、協力会社の選定やコミュニケーションに困難はなかったとのこと」。ASEANに現地法人を持つ企業の強みを強く認識しました。
要件定義の段階では、様々なシナリオを想定し、詳細な検討を行いましたが、今後はシステムにオペレーションを合わせることもしながら、より適応力のある運用を実現していくことが大切だと考えています。
導入効果
導入直後から安定した運用が実現!マルチテナント型保税物流センターの基盤を短期間で構築。
Q: WMS導入の効果はいかがでしょうか?
WMSを導入してからまだ日は浅いですが、導入直後から安定した運用が実現できていることが、一番の効果と感じています。
今後は物流倉庫と越境ECサービスを組み合わせた『在庫型越境 EC』の展開も予定しており、将来的なサービス強化にも期待できると考えています。
Q: 現地スタッフの反応はいかがでしょうか?
現地スタッフからは、見やすくて使いやすいという好評の声が寄せられています。
特に、前職で別の WMS を使用していたスタッフから、これまでの経験を踏まえても、ユーザーインターフェースが優れており、「直感的に操作できる!」と絶賛しています。私もその操作感を目の当たりにし、安心して業務を委ねることができました。
さらに、これまでハンディーターミナル(HT)など見たことも使用したこともなかったフォークリフトドライバーも、わずか 2週間ほどで使いこなすようになりました。
シーネットには、オペレーションの前に疑似パレットを用意して操作教育をしていただきました。そのおかげで、初回入庫オペレーションに関しても特にサポートの必要がなかったほどです。
私としては、現地のスタッフが使いやすいと言っていることが運用の成功において非常に重要な要素だと思っています。現地の人が使いにくいと、使わなくなってしまうことケースがありますので、この点は非常に安心しています。
また、荷主へ在庫情報開示のため『ci.Himalayas』を見ていただいていますが、混乱なく業務を進められています。
現地スタッフや荷主が、システムを使いこなせる体制を築いたことも効果の1つですね。
今後の展望
シアヌークビル港のシンボルとして、名に恥じぬサービス提供を目指す
Q: 近い将来WMSを使って実現したいことはありますか?
直近の話では、WMSをカスタマイズして、在庫型越境ECにも対応可能なオペレーションを実現したいと考えています。
在庫型越境ECのサービスが軌道にのると、倉庫からのBtoC配送が増加し、より細やかな管理が求められることでしょう。
オペレーションの多様化に伴い、より多くの人々がシステムを利用することになるため、あらゆるユーザーにとって使いやすい環境を提供することが重要と考えています。
Q: 長期的なビジネスの目標や展望についてはいかがでしょうか?
長期的な視点で見ると、お客さまがより多くの価値を享受できるよう、倉庫の機能を拡充していくことが目標です。海外のお客さまへの営業アプローチも進めており、より幅広い業務範囲でサービスを提供できるよう取り組んでいきます。
これからもシアヌークビル港の新しいシンボルとして、その名に恥じぬよう、努力を重ねていく覚悟です。
海外進出について
海外進出の様々なハードルを支援する存在
Q: これから ASEAN 進出を検討される方もいると思いますが、海外進出についてアドバイスをお願いします。
企業の海外進出おいては、会社設立、資金面、許認可、物流面など、多くの課題が待ち受けています。
当社の保税非居住者倉庫は、カンボジアに法人がない荷主が、海外法人資産で保税保管することができ、当社が荷役・通関・配送に至る工程をワンストップで提供するカンボジアで唯一の倉庫です。
カンボジアの若い労働力とリーズナブルなコストを活用して、ASEAN でのビジネスを拡大したいお客さまに、効果的なソリューションを提供できると自負しています。
Q: マーケティング面でのアドバイスはありますか?
現地現物、まずはカンボジアに足を運んでいただきたいと思っています。
現地経済・人々の活気に触れることで、サプライチェーンにおけるコスト低減策だけでない、新たなビジネスチャンスを感じていただくことが第一歩と思います。
また当社は、商業施設としてのイオンモールの子会社である利点を生かして、ASEAN でのマーケティング・商品販売にチャレンジしたい日系企業さまをご支援しています。
当社の EC サービスでは、カンボジアに法人がないお客さまでも簡単に販売を開始できる越境 EC プラットフォームを提供しています。
EC での商品販売だけでなく、イオンモール内のショールームスペースを活用した現物展示や、カンボジア語のカスタマーサービス・配送・決済機能を持ち、イオンモールブランドを活用した販売を開始できる環境を整っています。
これらはテナント企業さまにとって非常にハードルの低いマーケティングツールとなると考えていますので、ぜひこういったサービスもご活用いただき、海外進出の第一歩を踏み出してください。
シーネットへのご要望
Q:最後にシーネットへのご要望がありましたら、教えてください。
私たちのビジネスはまだ始まったばかりで、今後ASEANに進出しようとするお客さまに対して、より効率的な物流を実現するために当社の倉庫を活用する機会を提供していきたいと考えています。
将来的に業務が拡大すれば、必要な機能も増えていくでしょう。
その際には、シーネットの経験と専門知識を活かし、さらなる最適化に向けた協力をお願いできればと思います。
当社は長期的なパートナーシップを築いていくことを大切にしており、お互いの成功に向けて協力し続けることを願っております。
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