食品業界におけるWMSとベンダーの選び方68のチェックリスト無料DL!【2021年度版】
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WMS(倉庫管理システム)を導入したいけど、どこに依頼していいかわからない!
WMSの機能って、どうやって比較したらいいんだろう…
ベンダーとWMS選び、どんな点に注意すればいい?
そんなお悩みを持つ、ご担当者様のためのチェックリストです!
とある食品卸業で実際にあった、ベンダーとWMS選びの失敗談
食品卸業のXX社では、今回新センターを立ち上げることになり、WMSのリプレイスを検討しはじめました。
これまで使っていたWMSは老朽化しており、これを機にシステムの刷新を行い、効率化を目指そうということになったからです。
担当のMさんは、ベンダーのリサーチを開始、見積もり提案を複数社に依頼しました。
ヒアリング時に、現場の確認や現場管理者の意見も聞きたいというベンダーもいましたが、稼働希望時期まで時間がないことから、今回はスピードと値段を重視してベンダーを選定。
上司も納得したはずでした。
しかし…
プロジェクトが進んでいくと、すぐにイメージが足りなかったことに気が付きます。
一番の目的だった機能が現場の運用に合わず、現場の人から使い勝手が悪いと指摘がありました。このまま稼働させては、ただシステムを変更しただけで、現場効率化には繋がりません。
再度、現場の意見を取り入れながら欲しい機能を洗い出したところ、選定したWMSでは、大幅な改修が必要であることが発覚しました。
そこで、追加費用を出して改修できないかベンダーに相談したところ、カスタマイズをするには不向きなWMSだったことが判明。汎用性が高くどの業界でも使いやすいシステムである一方で、個別柔軟な対応は難しいということでした。
結局、××社では別のベンダー探しをすることに決定しました。
次こそは失敗しない!
さて、この記事では食品業界におけるWMSとベンダー選びのポイントをお届けいたします。
なぜ食品業界に限定するの?WMSは同じではないのか?気になった方もいらっしゃると思います。
実は、食品業界のWMSは、ちょっと特殊でちょっと面倒です。食品ができれば、他の業界もできると言ってもよいかもしれません。
だからこそ、ベンダー選びも機能面の精査も、他の業界より慎重になる必要があります。
シーネットは、創業以来30年WMSを物流業界に導入してきました。
食品業に特化しているわけではありませんが、業界の実績は多く『食品のシーネット』と同業他社からも呼ばれています。
今回は、シーネットが食品流通業におけるWMSとベンダー選びのポイントをお伝えいたします。
WMS導入成功のためのWMSとベンダーの選び方
【目次】
- WMSとは(シーネットの考えるWMS)
- 食品業界におけるWMS選びが難しい理由
- 【Check】よいベンダーとWMSに会うための事前準備
- 【Check】ベンダー選定のポイント(企業編)
- 【Check】ベンダー選定のポイント(WMS・機能編)
- 【Check】ベンダー選定のポイント(担当者対応編)
- 【Check】ベンダー選定のポイント(提案編)
- 【Check】契約編
- 価格だけで決めてはいけない理由
- コンペはしたほうがいい?メリットとデメリット
- シーネットの食品業界における実績紹介
- ★チェックリスト無料DL★
WMSとは(シーネットの考えるWMS)
WMSとは、Warehouse Management Systemの略、日本語では倉庫管理システムと言います。在庫管理、入出庫の管理、棚卸などの機能を備え、倉庫管理の適正化と効率化の実現に役立ちます。
一口にWMSといっても、提供方法は様々です。買ったら即日使えるパッケージ、自社にあったカスタマイズをして構築するもの、パッケージにオプション機能を手軽に追加できるハイブリッド型などなど。また、クラウドサービスやオンプレミス方など、サービスの形態も多様です。
さて、WMSはなぜ必要なのか。考えたことはあるでしょうか?
物流のデータを正しく、素早くコントロールするためです。
例えば、オーダーが入った順番で、商品の出荷作業を行うと、非効率かつ現場が荷物で滞ってしまいます。出荷作業の順番は、トラックの出発時間であり、それに連動する捌き場での荷揃えの順番です。
大量のオーダーを荷物が滞らない順番で効率的に作業をすることを支援するしくみがWMSなのです。
またWMSは、大量のデータのハブ的存在にもなります。
上位からデータを取得して、マテハンに必要な情報を付加して連携、取引先へのWeb公開、他システムとのAPI連携、上位への実績送信、などなど。
すべてのデータをWMSが正しく、素早くコントロールして連携をする、というのがWMSの役割なのです。
食品業界におけるWMS選びが難しい理由
食品業界は、安全かつ安心な商品を消費者に届けるというミッションがあります。
賞味期限管理や温度管理、ロット管理などが細かくできることが必要であり、かつ在庫削減のための取り組みもしなければいけません。
入庫時・出庫時における徹底した賞味期限管理、ロット・製造番号・JAN別・不定貫重量管理などの細かい在庫管理をすること。
常温・定温・冷凍・冷蔵の温度管理機能はもちろん、温度管理が違う倉庫も、温度帯別に作業指示を分けて出すことは当たり前にできる必要があります。
また最近では、食品メーカーがスーパー等を通さずに、ECで直接販売するようになってきました。この取り組みは、今後ますます増えていくでしょう。
企業によっては、BtoBだけでなく、BtoCも同じシステムでできることも、将来の要件として検討しておくべきかもしれません。
これだけの細かい機能を1つのシステムとしてお客様の環境に合わせて作ることができるベンダーは多くはありません。
システムには詳しいだけでなく、食品業界には詳しくないと、難しいことなのです。
よいベンダーとWMSに会うための事前準備
WMSを導入しよう!となったら、まず社内でプロジェクトを立ち上げ、ベンダーのリサーチに入ります。
導入成功の9割は、この事前準備にかかっています。
①課題の洗い出しと共有をしたか
なんのためのWMSを導入するのか目的をはっきりさせるために、解消したい課題を洗い出していきます。
賞味期限管理をうまく使って、在庫を今より●%抱えずにすみたい。
複数センターを1つのシステムで管理をし、本社でデータを見られるようにしたい
効率化したい
システムが古いので、新しい便利な機能が欲しい
この際、欲しい機能まで明確に分かっている場合は、機能の洗い出しも一緒に行いましょう。
②社内で課題の共有をしたか
課題は、関係者全員で共有しなければいけません。
特に、現場担当者からの意見は大切です。
課題を一番理解にしているのは現場の人。本社と現場の人と両方の視点で課題を洗い出し、共有しましょう。
メンバーをそろえ、全社で一体となってプロジェクトを推進できるように、体制を整えることが大切です。
③全社一体となって推進できるプロジェクト体制を整えたか
WMSの導入には、確認すべきことや打ち合わせが多く発生するため、1つのプロジェクトとして推進していく必要があります。
立ち上げ時にまず決めることは、参加するメンバーと、各自の役割、メンバー間の指揮指導体制です。
プロジェクト体制図を作り、このような対応が誰がやるべきか メンバーは誰の指示で業務を行うかなどを決めて行きましょう。
④稼働時期・納期希望時期決めたか
ベンダーは、リソースの確保を行うために導入希望時期を必ず確認するため、明確に決めておきましょう。
希望導入時期とカスタマイズの内容によっては、ベンダーが対応できないこともあるため、余裕を持ったスケジュール設定が望ましいです。
4月1日に新センターがオープンするので、それに間に合うように2月末までに納品希望
なるべく早く。もしくはいつでもOK。
⑤予算は明確か
初めての導入で相場がわからない場合は、予算を決めるのは難しいでしょう。
しかし、予算が明確であるほど、具体的な提案が受けやすくなります。上限を決める、もしくは幅を持たせて予算を出すなど、可能な限り明確に出しましょう。
少ない予算でも、その範囲で最善の提案をしてもらうことが可能です。
予算内ですべての希望を叶えることができなくても、将来的要素に盛り込んだ提案をもらえる場合もあります。
予算を決める際に大事なポイントは、初期費用と毎月かかる費用の2点決めておくということです。
毎月かかる費用とは、月額利用料に加え運用保守費用もありますが、サービス内容はベンダーによって違うため確認しましょう。
はじめてのことで相場がわからないが、初期費用はなるべく抑えたい。
月額費用は、●●万円くらいを考えているが、最終的には総額で考えたいので提案が欲しい
なるべく安くしたい。まず概算が知りたい。
また、補助金等を利用してWMSの導入をする企業も増えてきました。
予定がある場合は、どの制度を利用しいくらまで出るか確認しておきましょう。
⑥RFPを作成したか
ここまで洗い出してきた課題・予算・時期などをまとめたRFPを作成します。
RFPとは、提案依頼書のこと。
これをもとに、ベンダーとの話し合いが進んでいきます。
初めての場合、何を書いてよいかわらかないという方も多いでしょう。
「とりあえずベンダーの話を聞いてみたい、何でもいいから提案やアドバイスが欲しい」と思うものですが、ベンダーからよりよい提案を受けるために、まず用意するべきものがRFPなのです。
ベンダー側としては、「時期も費用も未定だが、なんでもよいから提案がほしい」という要望には応えにくく、出せる提案やかけられる時間が限られてきますので、可能な限り明確に作成しましょう。
RFPを明確に作ることでは、進行がスムーズになるメリットもあります。
後から要望が無尽蔵に増えると、再打合せ・再見積もりとなり、進行が滞ります。
予定外の追加費用や納期延期にならないためにも、できる限りの内容を明確に記載しましょう。
⑦決済者の承諾を得たか
プロジェクトの最終決定権者に、WMSを導入する目的・課題や予算の確認を取ったでしょうか?
最終決定賢権者の一声で、振出しに戻ることがあるため、トップのコミットメントは必須です。
これまで決定したことを0にしないために、課題と要望、費用、導入予定時期、今後の流れについて、必ず決裁書の承認をもらいましょう。
ベンダー選定ポイント(企業編)
ここからはベンダー選定のポイント、ベンダーとしてどんな企業がよいか評価するためのポイントを記載いたします。
①食品業界での実績は豊富か
過去の導入実績を確認する際は、食品業界での実績があるか、設立年数に見合う実績があるかを確認します。
実績はHP上で公開してある企業も多いですが、コンプライアンスの都合上、公開できない企業もあります。まずはHPで確認し、同業者や同様の依頼ケースについて他に事例がないかは、担当者に問い合わせてみましょう。
この際、こだわった点や成功要因、起きたトラブルなども聞いてみると参考になります。
しかし、ベンダーから「ここだけの話」と、取引先の機密情報を提供してきた場合は注意が必要です。自社の機密情報も同じように話されてしまう危険があるからです。
また、実績に誇大表現があっても信頼の面で不安です。
システム×食品の分野での専門性は、提案数と知っている現場の数に比例するので、必ずチェックしましょう。
②食品業界での経験は豊富か
実績数だけでなく、どのような導入を行ってきたか経験も重要なチェックポイントです。
発注者が持っている同様の課題実績、クラウドなのかオンプレミスなのか、自社の目指す導入形式の実績などです。
また、カスタマイズ経験も1つの指標となります。
カスタマイズ経験が多ければ、柔軟性が高くどのような要望にも対応できる可能性が高いからです。
経験が増えてくるとベンダーも、新しくパッケージ化したり、要望の多い機能を標準化したりしますので、1つの指標にしてみてください。
業界や同業他社からの客観評価を参照できればベストです。
③得意分野はどこか
システムベンダーには得意分野があります。
WMSに強いのか、それとも他に主力商品があるがWMSも扱えるのか、代理店の場合もあります。
発注者側のWMSの位置づけに関わってきますので、自社に合った得意分野を持つベンダーを選定しましょう。
④顧客層はどこか
ベンダーが対象にしている顧客層にマッチしていない場合、認識のずれが起きることがあります。
例えば、大企業を対象としているベンダーに、スタートアップ企業が依頼をした場合、価格面でズレが起きやすいです。
逆に、小さなシステム会社に大企業が依頼する場合、開発規模や開発スピードの認識が違うことがあります。
一概には言えませんが、参考程度にご確認いただきたい項目です。
また、システム会社のクオリティは、企業規模では決まりません。
⑤高い専門性を持っているか
システム開発は、専門的な技術が求められる分野です。
技術の変化が早いうえ、現場で求められる案件は高度化していくため、常に高い専門力を維持しなければいけません。
専門性は、資格の保有者数と教育体制・外注パートナー提携先が1つの指標になります。
あまり公にしていない分野ですが、専門性を維持するためにどんな取り組みをしているか、確認してみるとよいでしょう。
⑥開発体制は内製・外注どちらか
開発体制は、クオリティやスピードを判断する指標になります。
自社で内製化しているか、外注体制を取っているかで強みが違います。
自社で内製化している場合は、チーム間のコミュニケーションや連携がしやすいため、スピード感があり小回りの利く仕事が得意です。
自社にノウハウがたまるため安定したスキルがあり、外部に情報が出ないため、セキュリティ面でも安心です。
外注体制の場合は、スタッフによってクオリティや進行にばらつきが出やすいものの、プロジェクトごとにマッチした人材を選定できる良さがあります。強みは、客観的な視点が得られる点です。
⑦運用ノウハウはあるか
WMSの導入成功のためには、運用ノウハウを持ったパートナーが不可欠です。
同じシステムを同じように導入しても、稼働後にどう運用していくのかで効果は変わります。
ベンダーには、開発力だけでなくコンサルティング的な要素があるかもチェックしましょう。
⑧開発中のフォロー体制は?
開発中のフォロー体制はどのようなものか?
ベンダーの多くは、少ない人数で複数のプロジェクトをこなしていますので、工程ごとに指揮をとれる体制が整っていなければ、スムーズにプロジェクトを進行させることはできません。
プロジェクトの進行には、発注者とベンダーのコミュニケーションも重要です。
そのため、開発が始まった後はどのように情報共有していくのか,、共有方法も聞いておくとよいでしょう。
⑨稼働後のサポート範囲は?
WMSは導入して終わりではなく、稼働してからがスタートです。
トラブル時の対応や追加機能の提案など、稼働後も保守運用をしてくれるベンダーであるかは、発注者側も気になる項目ではないでしょうか?
保守運用にかかる月額の費用と、メンテナンスや障害発生時対応などの対象範囲、セキュリティ体制や想定しうるトラブルとその対応方法などを聞いておきましょう。
クラウドで導入する場合は、情報漏洩対策、セキュリティ対策なども重要です。
⑩IT補助金支援業者か
補助金を利用してWMS導入を考えている場合のみ、チェックしてください。
最近は、IT補助金を活用してWMSを導入する企業も増えています。この段階で、社内では多くの協議がされてきたことでしょう。
IT導入支援事業者に認定されていることが大前提となります。申請はオンラインでできるものの、補助金の導入までには支援事業者とコミュニケーションが密になりますので、窓口となる担当者を確認しておきましょう。
⑪信頼性はあるか(財務状況・企業情報)
企業情報を適切に開示しているか
財務状況を提示できるか
元請けか2次請けか
1つの取引先に依存していないか
ベンダーとの関係は、思っている以上に長いものです。経営者の人となりや事業方針等の価値観が合わないと、続きません。
また導入までの期間は、パッケージの場合は短いですが、カスタマイズ案件では1年以上かかるケースも珍しくないため、企業情報に加え、財務状況は確認しておいたほうが安心です。
財務状況の確認は、帝国データバンクで与信を調べることに加え、取引先は1つに依存していないか、設立年数はどのくらいか、元請けか二次請けかなどを見ておくといいでしょう。
キャッシュが十分に確保されているようでも、1つ2つの企業からの仕事に依存している場合は、不安が残ります。
ベンダー選定ポイント(WMS機能編)
ここからは、WMSの機能についての選定ポイントをご説明いたします。
定量評価の際に、一番重みが出るポイントですので、よく吟味していただきたいと思います。
①標準機能が整っているか?(必要な機能が搭載されているか)
パッケージ導入の場合は、必要な機能が搭載されていることが大前提ですが、カスタマイズをしている場合でも標準機能をチェックしておくことをおすすめします。
これまでベンダーが培ってきたノウハウは、標準パッケージに詰め込まれていると言っても過言ではありません。標準機能が充実していると、コストや時間を最小に抑えたカスタマイズが可能です。
また、標準機能が整ったWMSを使うと業務が拡大することがよくあります。
拡張性高く将来必要な要素まで盛り込まれていることが多いので、パッケージの機能に合わせて運用していくだけで、自然とビジネスが大きくなるという理想の流れです。
例えば、導入時点で使ってない機能を、使えるシーンがあるのではないかと運用を始めたところ、効率化を実現。
それにより、扱える商品数が増えたり、顧客の幅が広がったり、ビジネスを成長させることができます。
パッケージで導入する場合はもちろん、カスタマイズを前提に考えている場合でも、標準機能は確認しておきましょう。
②あらゆる要望に応えられる、柔軟性があるか
WMSに柔軟性がなければ、自社の環境にぴったりとあったものを作ることはできません。
がちがちに固められたシステムでは、思うようなカスタマイズができないケースが少なくありません。
あらゆるカスタマイズに応えられる柔軟性があるかどうか、ない場合は、カスタマイズしなくてもよいだけの機能やオプションがあるかどうか、システムにおいて「柔軟性」は重要なポイントとなりますので、意識しておきましょう。
③将来の要件に備え、拡張性があるか
システムは、一度導入すれば長く使うものなので、現在のみならず将来の要件についても対応できそうか、拡張性が重要です。
ベンダーの知見を借りながら、将来必要となりそうな要件を想定し、機能は程度拡張可能か、データ量やユーザ数が増えた時に性能自体の拡張はできるのかなどを確認しておきましょう。
④食品業界に必要な賞味期限管理や温度管理機能等が実装されているか
食品業界において欠かせない機能は、賞味期限管理と温度管理、ロット管理不定貫重量管理などです。
これらは、標準機能として入っていることが望ましいです。なぜなら、余計な開発費用や時間をかけずにすむからです。
標準で対応できない場合、カスタマイズにより対応できれば問題はありませんが、流通業界で必須と言われる機能について標準仕様がないのであれば、食品業界向けとは言いにくく別のWMSを選定したほうがよいでしょう。
⑤現場作業者が使いやすいものであるか
WMSは、現場スタッフが使いやすいものでないといけません。
現場のスタッフはシステムに強いわけではないため、直感的な操作がしやすく覚えやすいものがおすすめです。
多機能すぎて使いこなせないものは問題です。
作業効率や使いやすさを考えたUIであるかどうか。
トライアルの際には、現場の人を含めて実際の画面やハンディをチェックしていきましょう。
⑥トライアルができるか
トライアルは、発注が未確定でも試すことができれば、ぜひ申し込みをしてください。
トライアル時は、使える機能に制限があることもありますが、一度触っておくことで実際使用する際に理解度が違いますし、導入時のイメージもしやすいです。
トライアル期間は、使用感やカスタマイズポイントなどを把握するために、30日間ほどあるといいでしょう。
⑦定期的なアップデートや改善が行われているか
システムを安定して動かすためには、定期的な改善やアップデート、セキュリティ対策が行われていなければいけません。
また、サービスの機能や利便性においても逐次改善が行われているか。最近行われたアップデートなどを確認すると、改善頻度や規模の参考になるでしょう。
⑧現場見学会はあるか
現場見学会とは、実際に稼働中のWMSを見学できる機会です。ベンダーが顧客様に頼み見学できる機会をもらっています。
顧客とベンダーの信頼関係がないとできないことです。
現場見学会は、導入イメージがつくだけでなく、ベンダーと顧客の関係性を垣間見ることができる良い機会ですし、より突っ込んだ質問ができるチャンスです。
客観的な評価を知るめったにない機会ですので、様々な角度から見学をしてみましょう。
ベンダー選定ポイント(担当者対応編)
ここからは、ベンダー担当者のチェックポイントについて記載いたします。
担当者とは、第一印象や相性も大切ですが、社内で共有するときにどのような点を評価したのか説明できる項目があると説得力が増します。
ぜひ、打ち合わせの際には、以下の点をチェックしてください。
①重要なことはヒアリングしてくれたか
初回の対応や打ち合わせは、課題を共有し、一緒に並走できるパートナーか見るためのよい機会です。
発注者からの情報は、ベンダーにとっても今後の提案にかかる重要な情報なので、念入りにヒアリングをします。
初回のヒアリングで、気が付かなかった点まで引き出してもらえたらえたでしょうか?質問した以上の情報を提供してくれたら、頼もしさを感じることでしょう。
避けたいのは、発注者の話を聞くだけで積極的なヒアリングが少ないケース、RFPの内容を確認するだけのわずかな打ち合わせケースです。
RFPを元に、どれだけ話を広げていくことができるか。これまで起こったトラブル、想定しうるリスクなど積極的にヒアリングをしてくれる担当者がのぞましいです。
②打合せの議事録はとってくれたか
ビジネスの場において議事録は必須ですが、議事録の取り方は担当者の仕事に対する取組みや誠実さが見られるポイントです。
質疑応答と同時に正確に記録することは難しく、雑談などで話がそれてしまうこともありますし、議事録に集中すれば話がおろそかになってしまいがちです。
その中で話を丁寧にまとめた議事録を取ってくれるかどうかは、評価すべきポイントの1つと言えるでしょう。
とはいえ、言った言わない問題にならないためにも、任せきりにはせず議事録の共有をすること。各社漏れがないか確認しましょう。
③専門用語は、わかりやすく説明してくれたか
発注者の多くは、システムに詳しい人ではありません。
ですから担当者は、依頼主のレベルに合わせて、わかりやすく説明できる人でないと意思の疎通が難しくなります。
担当者は、専門用語や難しい話を十分に説明してくれたでしょうか?
依頼主の反応を見ながら、言葉選びや説明の仕方を変えてくれたでしょうか?
質問には、納得するまで丁寧に話してくれたでしょうか?
特に不明点への回答時に、専門用語や横文字を使った回答が続くようなら、不安要素があります。
難しい話だから任せてしまった…とならないためにも、わかりやすい説明を求め答えてもらいましょう。
④担当者が食品業界・業務単位で詳しいか
担当者は、食品業界に詳しいというだけでなく、業務単位で詳しいことが理想的です。
例えば、流通の流れを知っているか。食品倉庫内ではどんな業務があり、その業務を効率化するためにどんな機能が必要になるかを知っているかとです。
会話をしながらどのくらい理解度があるか確認していきましょう。
もし、知識がなくても、担当者から積極的に質問があり業界のことを理解しようとする姿勢がみられればよい担当者と言えます。
知識知見に加え、打合せのたびに業界のことを吸収していく姿勢を、担当者には求めたいです。
⑤担当者がシステムに詳しいか
問合せ後に対応する担当者は、営業担当者が多くシステム開発者でないことが多いですが、システムについての説明を求めるシーンも多くあるでしょう。
この場合、担当者がシステム開発に詳しいことが理想ですが、詳しくないとしたら、開発者が同席する機会があるかを確認しましょう。
⑥担当者に熱意はあるか
熱意がない担当者は論外ですが、熱意が違う方向を向いていても困ります。
熱意を図る指標としては、WMSを実際に使う人の気持ちになれるかどうか、つまり現場の目線です。
現場の見学をさせてください!というリクエストもあるかもしれません。
よい提案をもらうためには、発注者側も、ベンダー担当者が現場を理解できるような情報を多く提供することを心がけてください。
⑦コミュニケーションは円滑か
コミュニケーションがうまく取れないのは、大きな不安要素となるため、確実にしておきたいポイントです。
発注者の意図を汲み取ってくれているか、言葉はわかりにくくないか、連絡はまめにしてくれるか、積極的に提案をしてくれるか。これらに不安な点が1つでもあったら、改善を要求しましょう。
システムを導入した後も続くお付き合いです。コミュニケーションがうまくいかなければ、成り立ちません。
⑧やり取りにスピード感はあるか
担当者とのやり取りには、スピード感があったでしょうか?
例えば、問合せへのレスポンスや、資料送付や提案にかかる時間です。すぐに対応できない場合は、いつまでに回答するというお返事はあることが望ましいです。
早いだけではいけませんが、スピーディーな担当者には、プロジェクトを安心して任せられ頼もしさがあります。
安心材料の1つとして、スピード感も見ておきましょう。
⑨柔軟な打合せ方式に対応できるか
最近では、対面での打ち合わせよりオンラインでの打ち合わせが主流になってきました。
これまでのように対面にこだわらず、WEBミーティングに対応できたほうが、進めやすくなるでしょう。
柔軟な打ち合わせに対応できること、また、対面が必要な時とWEBで進めたほうが良い時の判断や切り替えの判断が迅速に行えるかも、プロジェクトを円滑に進めるポイントです。
ベンダー選定ポイント(提案編)
次に、ベンダーからの提案に対するチェック項目をあげていきます。
提案内容は、現在の要件だけでなく将来の要件にも対応できるかどうかまで見ておきましょう。
①要件定義書に、網羅性があるか
提案してきた内容が、発注者の解決したい課題を網羅したものであったか、漏れはないかを確認します。
ただ現状の課題を列挙するのではなく、担当者の経験に基づいて追加されたものやカットされた項目もありえます。
各要件に合致した機能と、内容説明をしっかりと受けましょう。
ここで重要なのは、どこまで発注者の課題を正確に理解しているか、どこまで課題に対応した機能があるかです。
②要件定義は、実現性があるものか
どれだけ良い提案書も、実現性がなければ意味がありません。実現するための方法を、細部まで質問確認してみましょう。
例えば、「~~のようなことが起きた場合に、どうするか?」という質問です。
起こりうるトラブルも想定しているかで、ベンダーの経験値がわかります。
③プラスαの提案はあったか
現状の課題を解決することも重要ですが、将来必要になりそうな要件も盛り込まれた提案であるとさらによいです。
一度WMSを導入したら、少なくとも数年は使うことになりますので、将来における拡張性を知っておきたいところです。
担当者に+アルファの提案があれば、将来のパートナーとして頼もしい存在です。
実際に、導入後に改善カスタマイズを繰り返していく企業も多くあります。
④不必要な提案をしてこないか
+アルファの提案と不必要な提案の違いは、WMS導入の当初の目的に基づくものであるかどうかです。
見極めが難しい部分ではありますが、例えば「効率化して、人手不足対策をしたい」「在庫を減らしたい」という課題であれば、提案により人手不足はどのように解消するか?在庫は減りますか?と質問をして、判断をしてみてはいかがでしょうか。
提案の中には、不要なものもあります。
発注者の目線で必要な機能を提案できる担当者を見つけることが、WMS導入成功の一要素です。
⑤稼働時のイメージができたか
担当者からの要件定義、打ち合わせで、稼働時のイメージはできたでしょうか?
この時点で全体をイメージできなければ、重要な要件が抜けて落ちていても気が付くことができません。
実際の導入現場を見学させてくれる場合があれば、積極的に参加し、システムが現場で動く全体像を描けるまで打ち合わせをしましょう。
⑥本質的な課題解決力があるか
担当者が、目の前の課題だけでなく本質的な導入目的を理解しているとしたら、心強い将来のパートナーになるでしょう。
目の前の課題とは、「コストを削減する、人手不足を解消する」といったこと。本質的な目的とは、これにより企業にどんなメリットがあるかということです。
担当者に現場目線に加えてビジネス思考があると、相談の幅が広がります。
⑦料金体系は明確で、わかりやすく説明してれたか
見積書は、きちんと内訳がされ、わかりやすい説明があったでしょうか?
価格は、カスタマイズやプロジェクトの規模とかかってきます。
どのくらいの人がプロジェクトに携わり、どのくらいの期間がかかるか、見積もりは明確な根拠に基づいていなければいけません。
初期の開発費、機器等にかかる費用などの詳細な内訳のみならず、開発後の保守と運用費等について、各項目どのようなサービスが含まれているのか、わかりやすい説明を求めましょう。
また、保守の費用は、対象となる範囲で差がでてきます。
メンテナンスや障害発生時対応などどこまでが対象となるのか、不明瞭な項目がないように確認しましょう。
⑧スケジュールは現実的か
提出されたスケジュールは、現実性があり、かつ希望納期にゆとりがあるプランでしょうか?
WMSの導入稼働には、設計・開発・テストなど、いくつものフェーズがあります。
フェーズごとに、現実的で具体的なスケジュールが必要ですし、発注者側に求められる作業や提出類があれば、それも含めて書かれていると、進行しやすくなります。
トラブルがあった場合なども含め、余裕のもったスケジュールだとベストです。
スケジュールは、ベンダーのリソースともかかわってきます。
プロジェクトの規模にあった人数が確保されているかどうか、各メンバーの経験値はどうか?業界に通じていれば、スピード感のある開発ができます。
食品業界に知識のある人がそろった専門部隊があれば望ましいですが、なくてもメンバーに経験値があれば安心です。
ベンダーのリソースについては、現在進行中の他のプロジェクトの進捗を聞いてみると、開発スピードやリソースの余裕が伺えます。
人的リソースと時間的リソースが、自社の納期にあったものか確認しましょう。
⑨問い合わせがしやすいか
担当者とは、連絡が取りやすくなっているでしょうか。
開発中の基本的なやり取りはメールで行うにしても、急ぎの時は携帯での対応がどうか。また、導入後のトラブルの問合せ先はどこか。会社の代表番号だけでなく繋がりやすい方法を聞いておきましょう。
担当者経由以外でも、各方面に問い合わせがしやすいと安心です。
⑩「現場を見学したい」というコメントはあったか
良い提案は、担当者がどれだけ現場を知っているかにかかってきます。
WMS導入の起きやすい失敗は、「要件定義がちゃんとされなかったこと」が原因でおこるものです。
発注者が気が付かないことも、経験豊富なベンダーなら気が付くことがたくさんあります。
良い提案をしたい!この現場の悩みを解決したい!という熱意のある担当者であれば、「現場を見たい」と思うのは当然のこと。
物流現場は交通の便が良くない場所にあることが多いですが、フットワークが軽く現場が好きなベンダーは、期待ができます。
契約編
最後に、契約時に気を付けるポイントを列挙いたしますので、最終チェックでご利用ください。
契約内容のリーガルチェックは専門部署で行っているか
瑕疵担保責任の範囲は明確か
発注側の立場に立って助言をしてくれるか
文書処理は正確かつ迅速でフォローは十分か
コンプライアンスを遵守しているか
価格だけで決めてはいけない理由
ベンダー選定において、価格が安いか高いか、価格と機能サービスがマッチしているかなど、価格面が重視されやすいです。
しかし、価格以上に大切なのは、システム会社と良好なパートナーになれるかどうかです。
提案書や見積書からは、機能やサービス内容の比較はできますが、ベンダーおよび担当者との関係性まで読み取ることは難しいものです。
それゆえ、打ち合わせやコンペでの印象を社内で共有、できることなら数値化していくことが重要なのです。
コンペはするべき?メリットとデメリット
コンペをするメリットは、複数のベンダーからの提案見積もりを、一度に受けられることです。
また、社内のプロジェクトとして、参加者全員が同じ意識と材料を持つことができるため、選定がしやすくなります。
コンペが進むにつれて、発注者にも知識がつき勉強にもなります。
デメリットは、時間と全員のモチベーションの維持が難しいことです。
コンペは、準備にも社内での選定にも時間がかかるので、スケジュールや精神面に余裕が必要です。
また、ベンダー側にとっては、参加数が多いほど受注確率の問題と自社への関心度が低く感じられモチベーションが下がることもあります。ベンダーの経験値から、時間と労力が割に合わないと感じた場合、参加を断られることもあります。
コンペを開く場合でも、事前のリサーチを徹底して行い、参加ベンダーを3社程度に絞ることをおすすめいたします。
シーネットの食品業界における実績
最後にシーネットの食品業界における実績を、ピックアップしてご紹介いたします。
●事業拡大やビジネスの変化に対応できる自社WMS導入し、物流IT基盤を構築
スターバックスコーヒージャパン株式会社様
●物流に特化したシステムで全国42拠点を効率化
株式会社日本アクセス様
●タイ初の三温度帯管理で、日本品質の食品流通を実現
タイマックスコールドストレージ様
>> その他の導入事例
定量評価に使える、チェックリストDL!
ここまで述べたWMSとベンダーの選び方に加え、契約編を盛り込んだチェックリストをダウロードいただけます。
定量評価にお役立てください。
どのベンダーに頼むにしても、メリットデメリットがありますので、評価基準を設ける必要があります。
単純な〇×方式、点数制、優先項目別に分けて評価など、ご自由にお使いいただけます。
WMSの導入検討段階で、ベンダーとは、ヒアリング・提案・質問など少なくとも数時間は接することになるでしょう。チェックシートのみならず、担当者の相性や印象なども大切に、ご活用いただければ幸いです。
CASE
最新導入事例
- 中部興産株式会社
- 四国牛乳輸送株式会社
- Lee Soon Seng Plastic Industries Sdn. Bhd.(LSSPI)
- SBSロジコム株式会社
- AEON MALL (CAMBODIA) LOGI PLUS CO.,LTD.
- ENEOS株式会社 川崎製油所
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